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6月1日の広報
“温泉が出ました”の報道で、市が温浴施設建設をすすめていることを始めて知った市民も少なくない。「何でいまどき」、「ほかにやってほしいことがいっぱいあるのに」など、疑問視する声も多く聞かれる。
いま、白骨温泉、伊香保温泉、水上温泉、石和温泉、有馬温泉など、全国的に名の通った温泉地で、入浴剤を使用するなどの不祥事で、温泉に対する信頼を失う事態も起きている。
確かにこれまで、温浴施設事業計画の市長提案を議会の多数で可決し、地域総合整備事業債や、チャレンジ事業交付金を活用しすすめていますが、多くの市民の合意を得ているとは思えない。
市民参加で取り組んでいるといわれているが、大学の先生を含めた「検討会議」は、ほんの一部の代表だけで論議されているのが実態だ。
もともと五日市地区は観光地ですから、十里木・長岳地区を観光拠点として整備することには異議はない。しかし、温浴施設と宿泊施設の設置はいったん凍結し、十分時間をかけて再検討すべきである。以下、再検討すべき理由を質問するので、市民が納得できる回答を求める。
〈1〉 平成9年に温浴施設設置を計画し、12年に見直して中止した。しかし今回、財政的裏付けが出来たということで再開したが、財政以外の客観的条件で、見直し計画を覆すだけの納得できる根拠はない。市民に納得できる根拠を示してもらいたい。
〈2〉 収益を伴う大きな事業を起こすには、事前の市場調査が必要である。市民の貴重な税金を投資する公共事業であるからこそ、入場者数や収入、運営経費等を長期間にわたりシュミレーションし、どのような収入構造にすれば、どの程度の収支になるか、その施設の事業採算性を厳しく見極めなければなりません。市民が納得できる根拠を具体的に示してもらいたい。
〈3〉 周辺の公共温浴施設については、「競合という考えではなく、協力という形で取り組んでいく」、「類似施設の動向は13〜14年度で1.3〜6%減少しているが赤字ではない」と回答してきた。日の出“つるつる温泉”は、当初年間23万人入館者があったが、現在は20万人を割り、桧原“数馬の湯”は8万人の入館者だ。あきる野は25万人を想定しているが、来客者の動向をどのように考えているのか。温泉に対する信頼が失われている状況の中で、市民が納得できる説明を示してもらいたい。
〈4〉 経営主体をどうするのか不透明である。開館後の管理運営については、「NPO等の組織を含めて考えていく」、「地域住民が誇りと展望を持って地域の繁栄を目指すことが本事業の目的である」と答えてきた。地元に任してほしいという強い希望があるのか、全国的に公共温浴施設の運営困難な中、経営主体になってくれる組織はあるのか、明確に答えてもらいたい。
〈5〉 過疎化の進む中で地域の活性化は図られるのか疑問である。温浴施設利用客の8割が自家用車でとんぼ返りであるといわれている。山間地域の活性化の起爆剤として 是非すすめてほしいとの意見もあるが、周辺の環境整備をいくら進めても、実利実益が伴わなければムダである。過疎化をくいとめ、地域の活性化が保証できる根拠を示してもらいたい。
〈6〉 日帰りできる観光地に、公営の宿泊施設は不要である。以前と違ってキャンプに対する市民のニーズも変わってきている。宿泊客には近くの民宿施設等を利用してもらうことが得策であり、地域振興を進める市の方針にも合致する。宿泊施設の必要性の根拠を示してもらいたい。
〈7〉 長引く経済不況の中で、市民のくらしは決して楽ではない。「合併特例債」が使えるからといっても、市民が納めた税金である。合併して9年になるが、この間、3回の国保税の引き上げをはじめ、下水道料金、保育料、公共施設の使用料、ごみの収集手数料等々あいつぐ公共料金の値上げが行われ、市民に負担増を強いてきた。
乳幼児対策や「るのバス」の増発など、市民要望の中には先にやらなければならない切実な課題が山積みされている。こうした市民要望には応えず、また、「あきる野市総合計画」にも示されなかった本事業計画を強引に進めることは、地方自治の精神にも反する。財政的には、「この時期を逃したら建設できない」、「17年度までに事業を完了することが求められている」と答えてきた。結局、事前の調査・研究も不十分のまま、市民の合意より“地総債”先にありきですすめているではないか。
〈8〉 「7600万円もかけて温泉を掘った、ムダにすべきでない」という市民の声もある。温泉事業をどうしてもやるというなら、今進めている計画をいったん凍結し、今後十分時間をかけ、市民の合意を前提に、高齢者や障害者を優先した“福祉の湯”、あるいは、事業規模を大幅に縮小した温浴施設に変更すべきであると考えるが、市長の見解を問う。
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