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平成18年度あきる野市一般会計予算に対する反対討論
戸沢ひろゆき議員
平成18年第1回定例議会(3月議会) |
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平成18年度あきる野市一般会計予算に対する反対討論
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戸沢ひろゆきです。
日本共産党市議団を代表して平成十八年度 あきる野市一般会計予算に対する反対討論をいたします。
市民生活は今、配偶者特別控除、老年者控除、定率減税の縮減・廃止、介護保険料の負担増大、年金支給額のカットなどで、生活の不安がかってなく広がっています。
七年間も市民の所得が減少していること。雇用関係において正規社員の比率より非正規の派遣社員やパート社員が増大し、年収二百万円に達しない不安定収入の市民が増えていること。また、生活困窮を余儀なくされ、生活保護を受けたり、就学援助を申請せざるを得ない家庭が増えています。
市民負担について予算委員会で明確になりました。老年者控除により九千二百七万九千円、定率減税の縮減で一億九千二百七十万円です。国民健康保険税の値上げで一億九千二百二十一万円、介護保険料の値上げで二億四千百六十五万七千円となり、合計で七億一千八百六十四万六千円の市民負担増になります。一人あたりに計算すると九千円の負担増となっています。四人世帯で三万六千円です。
予算審議の中で、「市長への手紙」として、市長に提出した内容のコピーが日本共産党市議団に届き、その内容の発言をしましたが、市民生活の厳しい実態をしっかり受け止め、予算編成すべきです。
市長の施政方針では、「市民に分かりやすく、また、満足していただける市政運営ができるよう、昨年三月に策定した行政改革推進プランに基づき、(中略)将来を見据えた行財政基盤を強化した中で新たな取り組みを図る」と述べ、「市の条例の最高規範であります(仮称)あきる野市自治基本条例につきましては、市民検討委員会で議論いただいており、参画と協働のまちづくりの実現を図るため、市民や議会の総意を得ながら制定に向けて取り組んでまいります」と述べています。はたして、平成十八年度予算案は、そのような精神がみなぎる予算編成になっているでしょうか。
質疑で市長に対して、新年度の予算の特徴はなにかの問いに「投資・建設、積極型予算」だと答えました。
今どき、地方自治体として考えられない、唖然とする回答でした。
予算が決まる前から「ちょこっと共済」の、市からの助成をなくすことや、町内会や市民コミュニティの団体が使用し利用していた五日市図書館と増戸分室の印刷機が無くなることが、議会の議決もされていないのに、先に決められていたりするなど、「参画と協働」を行政側が先に裏切っているような予算編成です。
一の谷児童館のホールのガラス六枚壊れ、ガムテープでもたしている、すでに四年前から、一枚一万円位するといわれ、お金がないので取り替えていない。和室の畳は擦り切れており、ゴザを敷いている。五千円以上の買い物は備品になるため買えず、安いゴザを買って敷いたが、よれよれになり、使用していない自分の家のゴザを館長自身が持ってきて敷いています。
今まで学童保育に行っていた二年生が、ここで進級し三年になるので措置されないということが起っています。共働きの家庭では、四年生まで入所できる制度になっているはずですから、パート職員を臨時に雇い対応できるはずではないでしょうか。
五日市保険センターで月一回の乳幼児対象の定期育児相談が新年度から秋川のあきる野保健所に統合されるということ。将来は母子保健事業などを秋川に一極集中させるとの計画などは、ますます五日市地区の過疎化をすすめることになるという市民からの指摘も起っています。
その他にも、ほんの小さな予算を使えば市民の要求に応えられることが出来るのに、結局、「財政が厳しい」、「行政改革推進」との、ひと言で、冷たく対応されている事例が沢山あるのです。
「医療費がかかりすぎる」、「介護地獄をなくそう」と始まった介護保険制度。国は「三位一体」と称する税源委譲で各自治体の裁量権で行うよう仕組み変えが始まっています。介護保険が実施され5年が経過し「見直し」がされました。あきる野市では、保険料が一・五倍に値上されます。同時に今までの元気「お年寄り」が通っていた高齢者在宅サービスセンターのディケアーセンターの仕組みが変わります。政府は高齢者独自の健康保険制度をつくるとしており、受診者の自己負担が大きくのしかかってきます。
障害者自立支援もひどいもので、応能負担を応益負担にしてヘルパーの派遣などに一割の自己負担の措置が取られるのです。どんな健常な市民でも、人生の終末は誰もが障害をかかえるものなのです。
地方自治体は、弱い立場におかれた市民を救済することが大事な仕事です。多くの自治体が市独自でさまざまな減免、軽減措置をとることにしていますが、あきる野市は「国の制度」に基づき施策を行うとして、独自の措置をとることをしません。実に冷たい市政運営だといえます。
今、地球のあちこちで、また日本列島も地震が多く発生し多大な被害が起こっています。いつ起るか分からない天災だとはいえ、「安全・安心のまち」づくりのために、地方自治体は、出来える全ての施策に全力をあげるべきです。
しかし新年度の予算案では、市民の避難所にも指定されている学校の体育館の、耐震診断調査委託費が当初計画では毎年六校の計画が二校に縮小されているのです。あきる野市の学校の耐震化率は三十三%であり、避難場所に指定されている学校体育館はわずかに一校のみで、周辺自治体と比べても最悪です。市長はなにを考えているのでしょうか。
次に、昨年の十二月定例市議会で、予算編成に当たり市長から新年度予算編成方針が発表されました。そこでは四十施策について見直しを各部で行う「枠配分」という方式をとり、九億ニ千六百万円の削減の作業を行うと議会に発表しました。私どもは、生活に直結する施策の削減を行なってはならないと主張しました。しかし予算案では、生活道路の拡幅、改修などで大幅な予算減額がされています。他にも教育関係などで削減された維持管理費などが復活されていません。新たに、朝と夕に行われている機械警備時間体制前に配置されていた警備員のわずかな一時間分のパート賃金がカットされています。
私たち日本共産党市議団は、こうした市の平成十八年度予算案に対し、議会人としての任務である行政の監視・チェック機能を発揮する立場から予算修正案を出さずにはいられませんでした。
最大のムダになりかねない温泉事業を止める事です。 温泉事業には、施設の老朽化、駐車場の増設、植栽の管理、バイオマス釜の補修など維持・管理費などに莫大な費用がかかるとともに、毎年六千万円を十五年間返済するという多額の借金返済をすることになるのです。従って、総事業費二十四億九千万円温泉関連事業について凍結、白紙にし、学校体育館の耐震化をすすめるために耐震調査委託費を増やし、削られた生活道路の改修予算を増やし、期待の大きい「るのバス」の台数を増やす新たな予算を編成できると考えます。
建設進行中の温泉事業は、全国の自治体の例をみても成功しているところはほとんどありません。どこもが赤字が増え続け四苦八苦しています。あきる野市も全国で行われている第三セクター方式で運営します。あきる野市が五十一%の株を持つことになり経営権を握ります。第三セクターは、本来、市長が社長に就任するものです。予算委員会で、「市長は赤字必至の会社の社長になる決意があるのか」と問うと、返答に困り、「まだ決まっていない」と答弁しましたが、「私に任せてください」という決意を聞くことはできませんでした。
第三セクターの名前はすでに発表されている新四季創造株式会社といいます。ところがその株式会社の定款が予算委員会前どころか、株主として経営に参加する農協、商工会、観光協会の新役員が決まる七月まで決められないというのです。定款のない株式会社は、株式会社として成立していないということと同じです。定款とは、企業の憲法ともいわれ、定款は公証役場に届け出て成立するものなのです。社長も役員も予測できない状態で、「温泉先にありき」で、市民の大切な税金が使われていることが異常だと知りながら、行政のいいなりで、市議会が議決するとするなら問題です。
十五年前の、秋川市時代に、菅生地区の里山を工業団地にする計画を強行しました。インダストリアルパークという構想で、先端産業の誘致をすすめました。S2地区には日本イクイックメント株式会社が進出してきました。数年経つとその企業を吸収したコンパックという会社に変更し、さらにヒューレットパッカードがS2地区を工場ごと買収しました。この外資系企業は工場を売り出し、今は東海大学菅生の学校法人が取得しています。学校法人のため市への税収入はありません。周辺の緑地帯はいまだにあきる野市土地開発公社が未利用地としてもっています。
また、約二十九億円で土地の購入し造成した、S?という区画は、いまだに企業の進出がされず草ぼうぼうです。市民、みなさんの税金を担保に莫大な借金をし、土地を購入、造成した市の不動産部といえる土地開発公社が失敗したのです。簿価の半値でも売れない状態です。その土地開発公社の借金を軽くしようと合併で有利な借金ができるからと、造成した進入道路の部分と傾斜地として残っている土地を公園緑地として約二億円で市が買い取ったり、市民の税金が毎年一億円、土地開発公社への補助金として投入されているのです。
今、あきる野市の財政運営には、かってない不安材料が横たわっています。阿伎留病院の建て替えと負担金、ドクター不足。西秋川衛生組合の焼却炉の建て替え。武蔵引田駅の改造計画とその予算。単年度予算ではなしえない事業が目白押しです。日の出町にイオンモールとジャスコが進出してきます。地元商業の活性化の予算が必要となる施策が求められています。
過疎化が進む小宮・戸倉地区の活性化の必要性は痛いほど分かります。
なぜ過疎化が進むのか、住んでいる市民が何を求めているのかをしをかり行政と議会が考えなければなりません。通勤・通学などをはじめとした日常の交通手段の充実や、子どもが親の元で永住できる環境整備と子育てできる環境の取り組みが、観光地域として暮らしを保障する収入を得ることが出来る、基盤整備が必要であり、林業をはじめ山間地の地元産業の振興策、医療の充実をはじめ、年をとっても安心して暮らせる地域づくり等、市民とともに考える必要があります。けして温泉事業が決め手ではありません。私たち日本共産党の五日市支部では、「住みたい、観たい、訪ねたい町に」という、住民と共に考える‥五日市のまちづくりを提唱しています。
それでは、どのような予算修正案をしたのかを説明します。
商工費の「あるきたくなる街あきる野整備事業経費、すなわち温泉関連事業」の十六億六千七百六十三万四千円をカットします。その財源内訳は地域総合整備事業債という借金、都補助金、市の一般財源九千八百万九千円です。
市の支出の一般財源九千八百万九千円を、市民の切実な要望となっている次の施策に組み替えることにします。
その1、るのバス二台購入と諸経費に四千三百九十七万円万4千円
その2、生活道路整備費に五千六十三万五千円
その3、学校体育館耐震診断経費として新たに四校増やすために三百四十万円増額する道理ある予算修正案でした。
残念ながら、予算特別委員会において、日本共産党市議団の三人以外の議員は修正案に反対し否決されてしまいました。わが党市議団は、今回の予算修正があきる野市の将来において必ず生き、あの時の提案が八万七百六十三人市民に理解されるものと信じてやみません。従って、市から出された平成十八年度一般会計予算に反対するものです。
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