あきる野市議団の紹介です


あきる野市廃棄物の処理及び再利用の促進に関する
条例の一部を改正する条例に対する反対討論


平成15年第4回定例議会(12月議会)
戸沢弘征議員


 

あきる野市廃棄物の処理及び再利用の促進に関する
条例の一部を改正する条例に対する反対討論


 16番(戸沢弘征君) 日本共産党市議団を代表いたしまして、議案第72号あきる野市廃棄物の処理及び再利用の促進に関する条例の一部を改正する条例について、反対討論をいたします。
 最初に、戸別収集について、プライバシー保護の保障確保システムが確立してないという問題です。
 委員会の質疑で申し上げましたが、個人の入口でごみの戸別収集することにより、ごみの排出者責任を確定することになりますが、自分の家の前に出すため排出者が明らかになります。ごみの出し方において市民の責任が明確になりますが、プライバシーが侵される危険があります。それは、手紙・領収書・請求書等を指定袋に入れて廃棄するからです。市及び収集委託業者にしっかりしたプライバシーを守るための施行規則第38条「清掃指導員を置くこと」を充実させ、守秘義務のルールをつくり確立すべきであります。
 次に、排出の場所についてです。
 説明会では、1軒1軒の排出場所の指定など報告されましたが、具体的方法について、日程計画が明らかにされていません。モデル地域の教訓などを生かして業者任せにせず、市側でトラブルが起こらないように手立てを打つ必要があります。そのためには、一定の時間がかかるはずで、どのような対応を担当課がするのかが明確ではありません。
 次に、ごみの有料化を前に、行政が廃棄物の処理についてしっかりした対策が取られていないということを指摘したいと思います。
 有料化を目指す説明会のパンフレットによると、
1)資源循環型社会を目指すため云々、
2)ごみ減量資源化のため云々、
3)市民・事業者・行政の意識改革及び協力関係の向上のためとあります。
 しかし、ごみ減量の第一課題である「発生抑制」に対し、効果ある減量対策が確立していません。
 生ごみの堆肥化、剪定枝のチップ化、トレー削減やリユースビン使用の推進などの積極的なごみ減量対策を先進市は行っていますが、あきる野市は未確立の状態です。
 条例第29条では、市長は、一般廃棄物の処理計画を定める、とありますが、20%削
減するなどの方向がうたわれておりますが、市民とともにもっと汗をかくべきです。
「リサイクルフェア等、年2回行っている」、「廃油で石けんをつくっている」、「堆肥化するための機材の購入に補助を出している」、思いだせば、その程度のものです。
 青梅市、福生市などでは、リサイクルセンターの建設と市民との協働による運営、リサイクルプラザを通して市民に啓蒙・啓発などを恒常的に行われています。あきる野市は西秋川衛生組合に依存していて、非常にお粗末なごみ減量・資源化施策ではないかと指摘したいと思います。
 有料化を目指す目的の3)で、市民・事業者・行政の意識改革及び協力関係の向上のためとありますが、今まで私たちの再三の求めに対して、一向に進んでいない「事業者との協力関係」をどのようにつくっていくのか、非常に消極的でした。9月議会で我が党の二宮和子議員の一般質問で、「近いうちに開催したい」と答えていましたが、効果ある事業者との協力関係を確立すべきだと思います。
 次に、事業所のごみについて述べたいと思います。
 この条例の第28条に、「事業者は、事業系廃棄物を生活環境の保全上、支障が生じないうちにみずから運搬し、もしくは処分し、または廃棄物の収集、もしくは運搬、もしくは処分を業として行うことのできる者に運搬させ、もしくは処分させなければならない。」とうたっており、事業系廃棄物を自治体が行うことを義務づけてはおりません。
 同時に、2項で、中間処理して減量に努めるとうたっていますね。どういう中間処理をしているのかも点検が不十分であります。
 第17条(再利用の容易性の自己評価等)事業者は、再利用を促進しなければならない、とあります。第18条(適正包装等)市民が商品の購入に際して、包装や容器等を不要としたとき、返却・回収に努めなければならないとあります。第19条(事業用大規模建築物の所有者等の義務)事業用大規模建築物の所有者は、市長の指導に従い再利用を促進する等により、当該事業所から排出される事業系廃棄物を減量しなければならない。廃棄物管理責任者を選任し、その旨を市長に届け出なければならない。こううたっております。こうした3点で、行政に対して事業所の責任者との話し合いや点検は定期的にされているとは言いがたいと委員会で指摘いたしましたが、ぜひ、今後答えてほしいものだと思います。
 日本では、家電製品などは梱包したままで販売できるが、ヨーロッパに輸出した同じ製品の梱包材料は、デュアルといって、販売業者が全部集めて企業責任で処分しているという話を聞いております。
 日本の場合は、つくり放題で、梱包して大量輸送するが、廃棄物になる梱包材を自治体に押しつけていると言っても言い過ぎではありません。
 条例第19条の観点でいけば、事業所には有資格の管理者の担当社員がいて、廃棄物をすべて調査し、何をどのくらい排出しているのか、それが安全な物なのか。資料を作成していなければならないという義務規定がありますが、そういうことになっていないのではないと指摘したいと思います。担当課では、委員会の審議後に、「もっと現場に出て行き、指摘にこたえたい」と積極的に答えてくれましたが、私から見れば、環境課の職員体制の強化が必要で人手不足だと、この際、指摘しておきます。
 第30条の第2項で、市長は、一般家庭廃棄物の処理に支障がないと認められたときに、事業系廃棄物の収集・運搬・処分ができる、とあります。大規模事業系ごみを一般ごみと同じように収集を義務づけてはおりません。市民のごみと同等に扱う必要はないのです。
 今回の有料化により、事業所もすべて袋で出すことになると答えていましたが、正しくは、大規模事業施設のごみは独自で「処分」すべきだと思います。便宜を図ろうとするなら、当然、一般市民の袋と比べて大規模事業所にふさわしい企業負担の支払いを求めるべきでしょう。
 次に、ごみの資源化について申し上げます。
 「ごみの資源化」がうたわれています。果して、資源が有効に活用できるかという問題です。
 有料袋になるために、なるべく減らして、袋に入れなければならないので、資源化に市民は努力するだろうということでしょう。したがって、資源ごみはふえるでしょう。しかし、燃やすことができるごみ、燃やすことができないごみの中から、資源になるごみを選択し、ふやせば、行政の負担が減るかのように説明していますが、資源ごみはふえても製造者責任とすべきごみが多くあり、自治体が肩代わりするという「容器包装リサイクル法」に欠陥があり、自治体の負担はふえる一方です。ペットボトル・鉄くず・カレットなどの「逆有償」の資源がふえています。また、運搬費もふえることになります。
 また、ごみ収集業者の負担は相当な負担となります。当然、委託料も正当に支払わなくてはなりません。どのくらいの委託料をふやせばいいのか、今後、話し合うという答えしかされませんでした。まだ、煮詰まっていないという感じです。
 説明会では、「有料化による収入により、ごみ処理に充てていた費用が減れば、福祉や教育という違う事業にお金が使われるようになる。」と、説明会で出された声に答えた報告書3ページを見ますと、こういう言い方で、市民に希望を与えるようなことを説明会でしていいのでしょうか、疑問です。市長は、そう説明しなさいと言っているのでしょうか。
 次に、西秋川衛生組合の問題についてであります。
 資源ごみの処理能力オーバーに対する対策がなされていません。来年の4月までに体制がとれるのか質問しても、答弁は、「地元の協力をお願いしている」という返事でした。
 ごみ減量を急いでいるのは、西秋川衛生組合の焼却炉が老朽化していること。御前石の最終処分場の残量余裕が少なくなっているからだと、処分場の危機を述べていますが、新炉の建設が一向に進まない。この1年、ごみの焼却を西多摩衛生組合に加入して対応したいとも言い出しておりますが、西多摩衛生組合の付近の九つの自治会は反対しています。同意を得るのに相当な時間がかかります。
 当然、組合に加入するには、今の焼却炉の建設費・運営費の分担がかかります。
「試算させている」などという回答がされていますが、ごみ処分場の問題で市長は苦しんでいるでしょうが、議会サイドから見ていると不明確すぎます。市長は西秋川衛生組合管理者です。リサイクルセンターの建設、不燃ごみに対する対応、資源ごみのストックヤードなどの管理棟、リサイクルプラザ建設など、今までごみ対策のすべてを西秋川衛生組合に依存してきたため、無策だったことが浮き彫りになっています。
西秋川衛生組合焼却施設と地元自治会との協議もおくれてしまっており、地元対策費として、それぞれ1600万円づつ交付金を出しましたが、現在の場所での施設計画と西多摩衛生組合への移管とを天びんにかけているような発言がされ、不明瞭としか言いようがない迷走ぶりだと言わざるを得ません。市長の考え方を整理して、議会に報告すべきです。
 あきる野市のごみ処分計画がハード面でもソフト面の施策でも、その対応のおくれがあるにも関わらず、今回の戸別収集・有料化を進めるのは、26市の都市市長会が平成15年度目標に一斉に行おうと決めたことから始まっているのではないでしょうか。
 有料袋制度をせずに、国立市、調布市は、市民とともにごみ問題を徹底的に学習し、今日まで減量化に努力し、資源化率は三多摩トップクラスにしてきました。有料化しなくても減量がされてきたのであります。
 日野市でごみ有料化する上で、馬場市長は、みずからの家庭で1年間かけて分別・資源化・減量に取り組み、グラフを書いて市の広報に報道してきました。あきる野市のごみ減量の姿勢を見る限り、努力が足りません。
 説明会で出された市民の要求の一部、その声が実りました。今回の一連の説明会では、担当課にとりましては、当初の説明会の日程を大幅にふやし、なみなみならぬ努力と犠牲の上で説明会を98回、参加市民は 9,580人とのことでした。そして、実は、この土曜日も説明会が市民から要求され開催されて、そこに職員は出かけて行っております。本当に御苦労さまです。
 しかし、議会の議員全員協議会で、説明会で出された質疑について、市民の意見と担当部の回答が記録されておりますが、市長は、市民説明会で出された意見を総括し、市民に知ってほしいことのPRや今後に生かす意見は何だったのかを示す義務があります。説明会での市民の声を今後に生かすことが大事です。
 市民から減量の年間目標値を示してほしい、ごみカレンダーが必要だ、ボランティアの袋の範囲が狭いなど宿題がかなりあります。
 剪定枝を5束まで減免するとか、2歳未満のオムツ、お年寄りのオムツ使用の人については、袋を事前に渡すとか、市民の声によって改善されることになりました。私たちも意見を述べてきましたが、当然であっても、よく配慮したと言えます。しかし、記録を読むと、非常に大切な市民の声が記載されています。
 「民間企業では、ごみ減量の数値をあらかじめ示して、どのように減量するのか徹底的な方針を決める。具体的な行動を点検するなど行っている。有料にすればごみが減るなどという甘い考え方ではない。」という声がございました。また、「市は、環境に優しいISO14001の取得をした。その成果を市役所の中だけではなく、あきる野市民全体のものにすべきだ。」という声もありました。これらの声をしっかり受けとめる必要があります。今後、生かしていくべきです。
 「一般家庭のごみの処分にかかる費用は、すべて自治体が負担していていいのか。」という有料化賛成の声も市民にあります。しかし、住民税を納めている市民にとって、原則無料が当然なのです。ごみの処理及び運搬は、本来、自治体の固有の任務であるからです。戸別収集の名で、ごみを有料化するということは、税金の二重取りという声もありましたが、当然のことだと思います。
 ごみの処理にあたり、ごみ全体の3割にあたる大量のごみは、大量製造・大量流通・大量販売などによる事業系ごみで、本来、事業者責任が負うところが多くあるのです。製造・販売事業者の責任が、ヨーロッパなどと比べ「野放し」と言っても言い過ぎではありません。
 自治体がこうしたごみを処理せざるを得ない実情は、本来おかしいのです。国において、容器包装リサイクル法を製造者責任を問う根本からの改正が必要です。末端でごみの処理をする地方自治体から、国に対して、その改正を求める声を上げていこうではありませんか。
 では、今回の条例の改正に対して、ただ、「有料化反対」を主張していればいいと私たちは考えていません。ごみ処理は自治体の固有の任務。がしかし、出す側の市民の側の規制も必要です。
 市民は、ごみを安心して搬出してくれている今の制度に感謝もしています。だから、ごみを出す市民には処理の責任もあります。
 普通の生活をすることによって出る最小限の一般廃棄物は無料で対応する。しかし、「大量にごみを出す場合」には、市民、すなわち個人負担で責任を果たすことをルール化する。大量にごみを出す場合は、個人負担にするということにしたいという提案です。
 具体的方法としては、一定枚数の袋、または購入券を無料で家庭に支給・配布する。それ以上ごみを出す場合は、袋を有償にする。有償袋は、現在考えている商工会加入の店舗で販売してもらう。今、考えている袋代金より高い費用になってもいいと思っています。こういう方法をとることで、市民は不必要なごみ付製品・食料品を買わなくなります。
 もう一度申し上げます。前半で述べたように、ごみに対する市行政の責任が果たされていない。焼却炉も建てかえが必要になっている。西秋川衛生組合で今後いくのか、西多摩衛生組合にお願いするのか。先の見えない処分場の見通しの中で、この16年4月からの戸別収集・有料化は、先に「戸別収集・有料化ありき」であって、あきる野市のごみ処分の状況を知る市民からは納得は得られないでしょう。じっくりと市民と話し合い、合意を得て実施しようではないかということもつけ加えさせていただきます。
 さらに、年金の改悪、医療費の改悪、介護保険の負担、国保の値上げ、保育料・学校給食費の値上げもあり市民生活は大変です。このような中で、安易に有料化をすべきではないということを申し上げて反対討論といたします。

  






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